典型7公害プラスアルファ
「公害」とは環境基本法で、1.大気の汚染 2.水質の汚濁 3.土壌の汚染 4.騒音 5.振動 6.地盤の沈下 7.悪臭と規定されていて一般に「典型7公害」といわれています。
大気汚染
大気汚染は工場や自動車や家庭といった人間の活動によって空気が汚されることをいいます。目には見えない空気ですが人間や動物・植物の生命にとってなくてはならないものです。
この濃度であれば害がないとされる濃度が法律で決められていて、これを環境基準値といいます。
二酸化硫黄(SO2)
発生のしくみ:石油や石炭に含まれる硫黄分が空気中の酸素と反応して二酸化硫黄になります。亜硫酸ガスともいいます。
影響 :ぜんそくなどの呼吸器系の病気を引き起こします。
空気中で三酸化硫黄(SO3)となった後、雨水と反応して硫酸(H2SO4)となって酸性雨の原因になります。
環境基準値 :1時間値の1日平均値が0.04ppm以下であり、かつ、1時間値が0.1ppm以下であること。
※ppm(ピーピーエム):百万分の一を表す単位で1ppmは空気1立方メートル中に1立方センチメートルの物質があることをいいます。
二酸化窒素(NO2)
発生のしくみ:燃料中の窒素分が燃焼するときや、燃焼温度が高い場合に空気中の窒素が酸化されて一酸化窒素(NO)が生成します。一酸化窒素が大気中に放出されると紫外線により空気中の酸素と反応して二酸化窒素になります。工場や自動車などの交通機関のほか家庭の台所やストーブなど身近なところでも発生しています。
影響:二酸化窒素は肺の細胞に影響を与えて肺気腫などの原因となるほか、長期間高い濃度にさらされることで感染病に対する抵抗性が弱くなるといわれています。
雨水と反応し硝酸(HNO3)となって酸性雨の原因になります。
環境基準値:1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内又はそれ以下であること。
一酸化炭素(CO)
発生のしくみ:主な発生源は自動車などの交通機関です。炭化水素、鉛化合物、窒素酸化物、粒子状物質とともに自動車排ガスの規制項目になっています。
このほか閉め切った室内でストーブなどを使用したときにも発生します。
影響:血液中のヘモグロビンと結びついて血液が酸素を運ぶことができなくします。血液中のヘモグロビンが少なくなると窒息してしまいます。
環境基準値:1時間値の1日平均値が10ppm以下であり、かつ、1時間値の8時間平均値が20ppm以下であること。
光化学オキシダント(Oⅹ)
発生のしくみ:大気中の窒素酸化物、炭化水素などが太陽の紫外線を受けてオゾン、パーオキシアセチルナイトレートなどの酸化力の強い物質になります。
影響:目がチカチカしたりやのどが痛くなったりします。また植物の葉緑素を酸化して光合成ができなくする作用があるので農作物に被害が出ることもあります。
環境基準値:1時間値が0.06ppm以下であること。
浮遊粒子状物質(SPM)
発生のしくみ:空気中の粉じんのうち大きさが10μm以下のものをいいます。
自然の状態でも風による土ほこりや海水が蒸発してできる海塩粒子があります。
工場で燃料を燃焼したときのすすや自動車の排気ガスも発生源となります。
影響:粉じんのうち大きさが10μmより大きいものは吸い込んでも大部分が鼻やのどで取り除かれ肺には入りません。
それ以下のものは肺の奥深くまで入り込んで呼吸器系の病気を引き起こす原因になるといわれています。
環境基準値:1時間値の1日平均値が0.10mg/㎥以下であり、かつ、1時間値が0.20mg/㎥以下であること。
加古川市では、市役所の環境監視センターで、二酸化硫黄・浮遊粒子状物質を測定しています。
また、市内8箇所にある大気汚染環境測定局で二酸化硫黄、一酸化窒素、二酸化窒素、浮遊粒子状物質光化学オキシダント、風向・風速を測定しています。
各測定局で測定されたデータは電話回線で環境監視センターに送られ、24時間大気を監視しています。
水質汚濁
人間の体の60%は水分だといわれています。
水は炊事や洗濯など毎日の生活に必要であるばかりでなく、農業や工業或いは漁業など産業にはなくてはならないものです。
また、魚や鳥などの生き物にとっては水中や水辺は生活の場になっています。
水質の汚濁とは川や湖や海などが有機物によって濁ったり、カドミウムや水銀などによって汚染されることをいいます。
さまざまな項目について環境基準値が決められています。
法律や政令で定められている環境基準には次のようなものがあります。
排水基準
水質汚濁防止法で特定事業場の排出水に定められた許容限度です。
有害物質
人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定める物質。排水基準項目として27物質が定められています。
生活環境項目
水の汚染状態を示す項目として政令で定める項目。排水基準項目として15項目が定められています。
水質の汚染の程度を表す指標として次のような項目があります。
BOD(生物化学的酸素要求量)
河川の汚染物質(有機物)が微生物によって無機化あるいはガス化されるときに必要となる酸素量を示す指標です。単位は、一般的にmg/リットルで表す。数値が大きくなれば、汚濁も大きくなります。
COD(化学的酸素要求量)
海域や湖沼の汚れの度合いを示す数値で、水中の有機物等汚染源となる物質を、酸化剤で酸化するときに消費される酸素量をmg/リットルで表したものです。数値が高いほど、水中の汚染物質の量も多くなります。
pH(水素イオン濃度)
水質の酸性やアルカリ性の程度を示す指標で、pH7は中性を、それ以上はアルカリ性、それ以下は酸性を示します。
SS
浮遊物質量のことをいい、水中に浮遊している物質の量で、一定量の水をろ紙でこし、乾燥してその重量を測ることとされており、数値が大きいほど水質汚濁の著しいことを示す。BOD(後述)とともに河川の汚濁の判断基準とされている。単位は(mg/リットル)で表される。
土壌汚染・地盤沈下
土壌汚染とはカドミウムやクロムなどの重金属、PCBやトリクロロエチレンなどの化学物質が土の中にしみ込んで農作物や井戸水が汚染されることをいいます。
いったん土壌が汚染されると元に戻すことがとても難しいために大きな問題になります。
地盤沈下は地下水をたくさんくみ上げすぎたために地面が沈んでしまうことです。建物が傾いたり水害の原因になったりします。
地球温暖化
1. 地球を包む温室効果ガス
地球の表面には窒素や酸素などの大気が取り巻いています。これらの気体は地球の急激な温度変化を防止し、温室効果ガスと呼ばれています。
18世紀後半ごろから、産業の発展に伴い人類は石油や石炭などを大量に消費するようになり、大気中の二酸化炭素の量は200年前と比べ30%程増加しま した。これからも人類が同じような活動を続けるとすれば、21世紀末には二酸化炭素濃度は現在の2倍以上になり、この結果、地球の平均気温は今より 1.4℃以上上昇すると予測されています。
温室効果ガスには、二酸化炭素のほかメタンやフロンなどがあり、これらが地球温暖化の原因であり、また、これらが人為的な活動に起因することは間違いありません。
2. 気温が上昇すると
気温が1.4℃上昇すると私たちにどのような影響があるのか、なかなか実感しにくい面があります。しかし、これまでの経験では、かつてない猛暑だと言われ た年でさえ平均気温は平年より約1℃高かっただけです。このように、わずかな気温の上昇によっても大きな影響が現れてきます。
温暖化が進むと、日本では、これまで食べてきたおいしいお米が取れなくなり、病害虫の懸念も増大します。漁獲量にも影響が出ます。地球規模で見ると、海 面が上昇して数多くの島々が海に沈みます。また、温暖化は異常気象を招き、地球上の各地で水の循環が影響を受けます。この結果、洪水が多発する地域がある 一方、渇水や干ばつに見舞われる地域も出てきます。
3. 私たちにできること
温暖化を防止するためには、私たちのライフスタイルを変革することが不可欠となります。出来るだけ不要なものを買わず、大事に物を使い、再利用やリサイク ルを心がけることは大変重要なことです。また、節電をしたり、外出時の車利用を自転車や公共機関に切り替えたりする努力も必要です。
騒音・振動
騒音・振動は人の感覚に直接影響を与えて日常生活を損なうため感覚公害ともいわれています。
騒音の発生源には工場や建設工事、交通機関、飲食店などたくさんの種類があります。
振動は主にこれらの発生源から地面を伝って影響を与えるため、騒音と同時に現れることが多いです。
また、最近では家庭のクーラーやペットの鳴き声などが原因となる近隣騒音も問題になっています。
悪臭
悪臭公害はくさいにおいで生活環境が損なわれる感覚公害です。
においに対する反応は人によってさまざまですが、悪臭防止法では22の物質について規制をしています。
発生源は工場などのほか最近では飲食店などのサービス業が原因となることも多くなっています。
その他の環境問題
最近では、地球の砂漠化やオゾン層の破壊、環境ホルモンなどの有害物質による汚染など、人間の活動が地球の気候や環境にまで影響を及ぼすようになっています。






